大阪の歴史ある街堺市で活動中、貴女の夢を叶えるジュエリー作家のYuca Moritaです。
実は私の代表作品として、長年イメージ画像にもなっていた「SATORI」シリーズ。
ついにSATORIシリーズをお嫁に迎えていただきました。
SATORIシリーズは大阪に帰ってきてまもなく彫金制作したシルバーアクセサリーの大振りネックレスです。
そして合わせてシルバーアクセサリー:ブレスレットも作成。
たくさん思いの詰まった作品であり、それだけに愛着もあったのですが、ピッタリの方に選んで頂いたと感動しております。
今回は我が手元から旅立った、「SATORIシリーズ」について彫金制作中のお話も含めて詳しくお伝えしていきますので、最後までお付き合いください♪
YucaMorita代表作品【SATORI】|シルバーアクセサリー
SATORIシリーズは、実は2013年にNYで展示会に参加するときに制作したシルバー作品です。
他の作家さんは分かりませんが、私の場合は自分の表現として作品を作る場合と、お客様が欲しいものを考えて手に取ってもらうための作品と完全に分けて作ってるんですよね。
いくつか、自分の作品として作ることがあるのですが、SATORIシリーズは前者。
こういう大作系は実用性や買っていただくことは二の次で、自分がシルバーアクセサリーを通して表現したいことを一番大切に考えています。
だから、見た目にパンチ力があるけれど、豪華すぎたり大きすぎてどこで使うの??っていうものになっちゃうんですよね(笑)
SATORIシリーズはNY展示において、何をアピールできるかを考えたときに、「禅」をテーマにして制作しました。
【SATORI】ネックレス&ブレスレット
【SATORIネックレス】
- シルバー925・カイヤナイト・ヒマラヤ水晶使用
SATORIシリーズで一番重要視しているのが四角と円。
禅の世界では、四角と円がとても重要な図形で、この世界全体を表していると考えられています。
なので、必ず四角と円をデザインに組み込んでいるんですよ。
さらにSATORIネックレスのモチーフは「座禅」なんです。
両手で印を結び、座禅を組む足をモチーフにしてデザインしています。
ちょっと抽象化していますが、両手両足は見えました?(笑)
【SATORIブレスレット】
- シルバー925・カイヤナイト・ヒマラヤ水晶使用
ネックレスとのセットデザインながら、独立しても使えるように考えました。
こちらも四角と円をデザインに組み込んでいます。
ネックレスもブレスレットも、円はカイヤナイトで表現したくて、丸型のカイヤナイトルースを探してセットしましたよ。
ヒマラヤ山脈のカイヤナイトとヒマラヤ水晶
出典元:https://www.instagram.com/nepalkyanite/
私はカイヤナイトとヒマラヤ水晶にはちょっとこだわりがあって、ネパールカイヤナイトさんから仕入れています。
こちらのカイヤナイトと水晶は、世界最高峰のヒマラヤ山脈から採取。
まだヒマラヤ山脈が海だった頃、気の遠くなるような長い年月をかけて、地球最古の記憶を閉じ込めた石だと言われています。
水晶は別名「神の氷」と呼ばれていて、とても強い浄化力があるとかないとか。
カイヤナイトは、古い記憶やパターンを解放し、不要なものを取り除いて必要なものを引き寄せる整理整頓の石と言われれています。
また私がカイヤナイトを使用しているのは、青はネパールでは「平和」の意味もあり、とても純度の高いものであれば、サファイアに匹敵するほど美しいブルーなんですよ。
特にエネルギーが強いと言われるヒマラヤのカイヤナイトと水晶は、見てるとなんだか澄んでいて心を落ち着かせるような冷静さを感じます。
瞑想などで自分の内面に深く入り込む「禅」の世界にぴったりな石だと思いませんか?
身に着けるだけで、どんどん要らないものや感情を跳ねのけてくれそうです(笑)
【SATORI】シリーズ制作秘話
大阪に帰ってまだ間もない頃、まさに沖縄の先生の元を離れて独り立ちしたばっかり。
そんな彫金スキルの右も左も怪しい私がNY展示を決めて、日本ぽい何かを伝えたい!と奮い立ったのがSATORIシリーズ。
タイトルとはうらはらに煩悩だらけで作った感じを思い出します(笑)
ここではSATORIシリーズが生まれた経緯についてお話していきましょう!
【SATORIシリーズ】は「禅の世界」
出典元:https://www.shikoku88.ne
禅の書で「〇△▢」の図を見たことはないでしょうか?
実はこの記号には意味があります。
「〇」は永遠や完成の状態を表し、終わりのない宇宙を表現しています。
それはこの世界を作った「神の世界」という意味があり、そこは完璧でもっとも次元の高い世界なんだとか。
対して、「▢」は私たちがいる「人間の世界」です。
四角は「四苦」、つまり人間が生きていく上で避けることができない「生老病死」の苦しみがある世界を表現しているんですね。
曼荼羅とはこの世界を真上からみている図です。
横から見ると、一番下に大きな四角の我々が存在する現世が広がっていて、ピラミッド状に四角の階層が積み重なり、一番上に円状の「神の世界」に到達するんですよ。
「禅の世界」ではどんどんレベルアップして、最後は神様になるのかな?
どうやってレベルアップするのか分かりませんけど、そのために修行するのかも?
ヒントは京都源光庵の「悟りの窓」!
出典元:https://genkouan.or.jp/
まだ夏の終わりの緑にあふれる頃だったと思います。
何しろ10年近く前の記憶なもんで(笑)
たまたま京都観光をしていて、北山にある源光庵に行きました。
そこは血天井と「迷いの窓、悟りの窓」が有名なんですよ。
写真のように、何もないお座敷に二つの窓があるだけなんです。
丸い方が「悟りの窓」で、四角い方が「迷いの窓」。
それぞれ、窓の正面に正座してみたのですが、とても不思議な気持ちになりました。
観光客も少ないときで、ほぼ貸し切り状態だったのも良かったんだと思います。
かなり長い時間「悟りの窓」の前に座っていたことを覚えていますよ。
神の世界は分からないけど、静かな空間で瞑想に近い状態に入れたのかもしれません。
キーンと音がしそうな澄み渡る空気感を表現したいなと思ったのが、SATORIシリーズのきっかけなんです。
でも難しかった~(笑)
実はSATORIリングもあった!
【SATORIリング】
- シルバー925・カイヤナイト使用
実は一番最初に「SATORIシリーズ」はリングを作っていたんです!
けっこうすぐに売れちゃって、3点が揃うことはなかったのですが(笑)
どこに円と四角があるかと言うと…
下から見ると四角が現れます。
上から見ると円が現れます。
一見して丸と四角が無い、「実は…」パターンです(笑)
ネックレスやブレスレットともちょっと仕上がりのテイストが違うので、その後は作りませんでしたとさ。
まとめ
10年近くイメージ作品として、Yuca Moritaの代表作品の役割を担ってくれていた「SATORIシリーズ」。
記憶に残っている方もいらっしゃるかと思いますが、実は「禅の世界」が込められている作品でした。
何度か展示会でお嫁入りを検討される方が現れたのですが、なかなか実際に決められる方はいらっしゃらなかったんです。
満を持してという感じですね!
この方はお持ち帰りされるときに、
「迷われたお客様の中で、一番私がこの作品を気に入った自信がある!」
とご満悦でお迎え頂いたことがとても印象的でした。
表現作品は、あまりお買上げ頂くことを考えて作っていないので、本当に自分の表現に共感いただき思いが届いたんだなと思ってめっちゃくちゃ嬉しかったです♪
また、制作時間と実用性を考えずに、思いを表現する作品を作ろうと思いました!
それでは『シルバーイヤーカフ新作完成!個展神戸ジュエリー作品展「Life:生命の星」』はここまで。
おしまい
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